ロリポップ・アンド・バレット

アニメ・映画・特撮・読書の感想や考察を書いたり書かなかったりする

映画

ルマリーはいかにしてスクリーンを支配したか『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』考察

世界規模で遊ばれているゲームの金字塔『マリオ』シリーズの映画化、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』ですが、この物語において明らかに、それも意図的に「ノイズ」として配置される存在があったと思います。それは「死は唯一の救済」という独自…

『グリッドマンユニバース』はオーディエンスを救いに来た ※ネタバレ有り感想

※本記事は『グリッドマンユニバース』のネタバレを含みます。未視聴の方はブラウザバックを推奨いたします。 時系列的には『SSSS.GRIDMAN』の本編の後のストーリーとなる本作では、『SSSS.DYNAZENON』と世界観が混ざり合うマルチバースを舞台とし、本編にお…

ボンドルドは如何に魅力的なヴィランだったか 『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』感想

『メイドインアビス』はその可愛らしい風貌のキャラクターに反し、熾烈な世界観だったり、目を覆いたくなるような惨状が描かれる事から、すっかり「ハートフルボッコアニメ」の代表として見なされつつある作品だ。原作者・つくしあきひとと言えば、私個人と…

『スパイダーマン スパイダーバース』の"日本的ヒーローっぽさ"について。あるいは「孤高のヒーロー像」に対する挑戦

先日、『スパイダーマン スパイダーバース』を観に行きました。前評判では「ペニー・パーカーちゃんが可愛すぎる」と聞いており、「これならアメコミに慣れてない自分でも見やすいぞ!」と思い、視聴に至りました。『スパイダーマン』シリーズについては金曜…

仮面ライダーという「救い」『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』感想

平成最後の冬映画『平成ジェネレーションズFOREVER』をようやく観に行けました。 結論を言うと、「エモさ全振りのお祭り」と呼ぶのが相応しい作品だった。自分は『アギト』で平成仮面ライダーに出会い、それ以降はライダー熱が下がっていたところ、『ディケ…

「何もないからこそ、何かを生み出せる」という錬金術 『プーと大人になった僕』を視聴して。

先日、話題の映画『プーと大人になった僕』を観に行った。自分は当然、キャラクターとしての「プーさん」は知っていたのだが、原作ストーリーについての知識は無かった。 「豚なのに細いキャラ、尻尾でジャンプというド◯キーコングの敵さながらの動きを見せ…

『劇場版仮面ライダービルド』において「Be The One」は何を表したのか。次の10年に向けた究極のオマージュ

今年もこの時期がやって来た。仮面ライダーの夏映画は劇場版ポケモンシリーズと肩を並べて映画業界を賑わせる、まさに「キッズコンテンツ夏の陣」である。映画の感想の前に『ビルド』TV本編をざっと振り替えるとこんな感じである。 ・記憶喪失の天っ才物理学…